【連載8】やる気を高めるための方法(1)

 




 前回紹介しましたスポーツ心理テストで選手のやる気をチェックし、このチームや選手をどのようにしてやる気を
高めたいのかと思えば、次のような方法を試してみませんか?
 このやる気を高める目的の心理的スキルを「目標設定」と言います。つまり、自分の夢ややりたいことを目標として決めることです。
ここでは、紙面の関係上すべてを紹介することはできませんので、ほんの一部を簡単に紹介します。次の目標を紙に書いてみましょう。

 人生における夢・30年後の目標・10年後・5年後・3年後・2年後・1年後・半年後・今月・今週・今日・今の目標を順番に書いてください。
次に、あなたが今やっているスポーツの夢・30年後の目標・10年後・5年後・3年後・2年後・1年後・半年後・今月・今週・今日・今の
目標を順番に書いてください。たぶん、多くの人が「結果目標」を書くと思います。
 今度は、その結果目標を見ながら「プロセス目標」(その結果を達成するためのプラン)を書いてみましょう。
例えば、人生の夢が「金持ちになりたい」と書いたとしたら、「いくらぐらいの金持ち」「いつまでに」「どうやってその金額をもうけるのか」
「それが現実的か非現実的か」を確認してください。
 そうすればあなたの夢が本当に実現するのか、その「目標設定」は妥当なのかが明確になります。この夢が「オリンピックの
金メダル獲得」ならば、何年後のオリンピックで金メダルを取るのかを決め、その1年前までには世界選手権で上位、2年前までには
日本代表・日本チャンピオン、3年前までには日本で上位、4年前までには高校チャンピオンでジュニア日本代表、今年中に全国高校総体
(インターハイ)上位入賞など、具体的にやるべきことが見えてくるはずです。

 このように段階的に目標やプランを立てていくのが「目標設定」という心理的スキルです。次回はこの続きを紹介します。

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宮崎日日新聞掲載 高妻容一氏 著