【連載19】プラス思考・ポジティブシンキング(2) |
前回は、プラス思考の基本をお話しました。好きなスポーツが、練習が、試合が、面白くないし楽しめない、これほど矛盾した
ことはないはずなのに、うまくいかない。選手は、監督が怒れば、「監督は、俺のことを認めて、ここを直せばおまえはもっとうま
くなるよ」と言ってくれていると感謝する気持ちになれない。ミスをすれば「良かった、ミスをしたおかげで自分の欠点が見つかっ
た」、試合で負けて「負けたおかげで、自分の修正するところがわかった。いい経験をした」となぜ考えられないのでしょうか?監
督は、ミスをした選手を、また試合で負けたチームに対して「なぜ怒るのでしょうか?」監督は、「俺の指導法が間違っていた、足
らない点があった、アドバイスが選手に伝わっていなかった、この試合で反省点が見つかった、本当に良かった」と考えられない
のでしょうか?この考え方ができれば、プラス思考になれたと言えます。なぜ、監督は選手の責任にし、選手は監督の責任にす
るのでしょうか?「あいつがこうしていれば、こうしてくれれば」、「監督が、こんな指示をしたから、怒るから・・」など他人の責任に
したり、不平や不満を持つ人は、マイナス思考の人間だと言えます。他人は、コントロールできないものです。また、自然(天気・
温度)や道具、またグランドコンディションなどは、あなたがどうしょうもできないコントロールできないものです。あなたがコントロ
ールできないことを考えたり、不平や不満を言っても無駄なことだし、無駄な時間を費やし、自分がますます泥沼にはまり込み、
自分で自分の首をしめているようなものです。他人、自然、道具、施設など自分のコントロールできないものに惑わされずに、
「今の環境や状況で自分ができるベストのことをしましょう」というのがプラス思考の基本的な考え方です。1日24時間をプラス思
考で過ごすことが、プラス思考のトレーニングとなり、あなたの生活やスポーツをより楽しいものにしてくれるでしょう。これはスポ
ーツ以外でも活用できるすばらしい心理的スキルです。
宮崎日日新聞掲載 高妻容一氏 著 |